書評(フィクション・アート)(移)

秘密基地の呪縛『恐るべき子供たち』

無秩序で社会性の欠片もない、子供たちの閉じた世界。 役に立たない秘密基地づくりのように、それは例え非生産的であろうと、快楽だ。 むしろ、あの心地よさは非生産的なんてことをそもそも知らなかったからこそしれない。 子供が生産性がどうたらと口走...
コミック(トキワ荘の巨匠)

実感に訴える実験作品 『ある日…』にみる脈絡のなさというリアル

私はまだ生まれていなかったころだけれど、70年代の漫画界のムーブメントのひとつに劇画ブームがあります。 あくまでも子供向けのものに過ぎなかった漫画が大人向けになり、当時の漫画家の先生方は押しなべていかにそちらにシフトするかの思考錯誤を余儀な...
コミック(トキワ荘の巨匠)

経済合理性への虚脱感 『何もしない課』がマシに見える世界で

20世紀と21世紀の労働環境において一番大きく変わったことといえば、リストラや雇用の抑制が「当たり前」になったことではないでしょうか。 もちろん、それまでもリストラがなかったわけではないし、それどころかそれ以上にひどい労働問題だっていくらで...
コミック(ホラー・サスペンス)

怪談の気持ち悪い部分を凝縮した傑作『亡霊学級』

和製ホラーと言えば、まず思い浮かぶのは「怪談」だろう。 古くは上田秋成の「雨月物語」などにはじまるこの形式は、物語構造こそシンプルですが、それゆえのストレートな怖さがある。 そして、なにより独特の湿っぽさ。その雰囲気は、海外的な大胆なホラー...
書評(ノンフィクション・実用)(移)

子供向けだからこそ作れたメンタルタフネスの基本書『レジリエンス入門』

このブログでも紹介しているのであまり言えないが、根本的なところで私はビジネス書や自己啓発書の多くに対してあまり好感を持っていない。 読むこと自体は多いにも関わらず、である。 もちろん、存在意義を否定する気は毛頭ない。 名著だなと思うものが...
コミック・アニメ感想(恋愛・萌え)(移)

小説特有のお色気をまんま漫画に『夜のおとぎ話』シリーズ

別記事でも触れましたが、お色気系の作家の中でもかつてと比べてとりわけ大きく変化した一人が、佐野タカシ氏です。 全体を覆うテイストがかつてと比べて別物と言っていいほど濃厚なものになっており、かつて読み込んだことのある方ほど驚かされると思います...
コミック(ホラー・サスペンス)

バッドエンドだからこそのホラー性『恐怖新聞』

一般小説や青年漫画と少年マンガとの一番の違いは、鬼門になる要素が多いこと。 その最たるものが、バッドエンドだろう。 表現上の成約はもちろんだけど、少年マンガではどうしても爽快感がある方がウケやすいのは事実で、よっぽどバッドエンドになる必然...
コミック(その他70~90年代作品)

限界を振り切った先の真摯な哲学『デビルマン』

面白さに関わらず、どうしても感覚的に抵抗のある作家さんというのが誰でも一人はいるのではないでしょうか。 別につまらないわけではない。それどころか、客観的に見れば面白さは十分にわかる。 それにも関わらず、なぜかいちいち抵抗感を感じてしまう作家...
書評(フィクション・アート)(移)

美しき終局美学 太宰治『斜陽』

私事になるが、私は最初の就職で失敗した人間だ。 とはいっても、今時よくあるパターンのようにブラック企業だったというわけではない。 待遇面ではあまりよろしくない会社ではあったけれど、客観的に見て、それ以外の面ではむしろ相当恵まれた部類だったと...
コミック・アニメ感想(恋愛・萌え)(移)

ズブズブの三角関係『うそつきパラダイス』の大胆すぎる展開

恋愛は倫理ではない。 よく言われる言葉ですが、実際、恋愛ほど常識や理屈が当てにならないものはありません。 実るかどうかはもちろんのこと、その持続性に関しても、残酷なまでに不条理です。 その不条理さの最たるものが不倫です。 いうまでもなく褒...
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