毛抜きのデメリット お手軽脱毛の危険性を指摘する

今回は、毛抜きの話。具体的には毛抜きという日常的な処理に潜む、意外なデメリットについてお伝えしていきたいと思います。ただ、結論を先に言えば、別に毛抜きに限らず、どんな方法をとったところで脱毛にはリスクはあるということになってしまうのですが…

一番身近で安上がり!脱毛の初歩「毛抜き」の罠

毛抜きは、脱毛としては一番手軽で即効性が大きいので、やっている人も多いと思います。
カミソリだとどうしても剃り跡が荒くなってしまいますが、毛抜きだと抜いたときはかなりつるつるした感じに仕上げられるのがメリットです。

最初痛いのは少し難ですが、毛抜き一つあればできるので安いのが大きいですし、痛みにしてもすぐ慣れてしまうので、これはさしたるデメリットとは言えません。
脱毛器やエステは高いですからね。
また、抜き続けているとかなり無心になれるので、むしろ一種の癒し的な時間としてとらえている方も多いでしょう。

つるつるになって安上がりで、しかもヒーリングにもなる。これだけみれば最高じゃないか、ということになるのですが、ここに大きな罠があります。毛抜きには、痛みなどは別にして大きなデメリットが存在するのです。

美容という点では逆効果?毛抜きという行為の最大のデメリット

まず、毛抜き自体にはその場限りの脱毛効果しかありません。
抜いたときは確かにつるつるした感触を得られますが、しばらくすればまた生えてきます。

ただ、ここでいう毛抜きのデメリットは、そうしたことではありません。

その場限りな上にむしろ毛が太くなる

まず問題なのが、次に生えてくる毛は太くなる傾向が強いということです。

このデメリットの結果については言わずもがな。ますます濃さが増してしまうのです(ただし、眉は例外。体質的な差は大きいですが、一般的には比較的成長が遅い上に、弱りやすいため、抜き続ければだんだん薄くなってきます)。

肌への負担が予想外に大きい

毛を抜くという行為は、言い方を変えれば皮膚を思い切り引っ張る行為に他なりません。もちろん局所的にではあるものの、毛根だけではなく、周囲の皮膚をどんどん引っ張りの力を加えているわけです。

問題は、この「引っ張り」が皮膚へダメージを与える行為に他ならないという事。

一度きりならまだいいのですが、毛抜きというのは一度始めると習慣的におこなうのが前提ですから、この引っ張り行為を一定周期で繰り返すことになります。そうすると、徐々に周辺の皮膚はもちろん、皮下組織などに対してもダメージが蓄積していきます。

最終的には行き着く先は、皮膚がたるんでしまったり、シミの原因になってしまったり、です。目立たない部位ならまだしも、ひとめでわかる場所だったら…目も当てられないですよね?

美容的には最悪!埋没毛発生のリスク

デメリットの中でも最悪なのが、これ。一回抜かれた毛は次に皮膚の中に向かって伸びていく可能性があるということです。
これは埋没毛と呼ばれるもので、その名の通り外にでてくることなく、内部でじわじわ伸びていくわけです。抜いたときのショックで毛根の方向がズレたり、毛穴の出口がふさがれたりすることで起こります。

もっとも、言葉にすると何か気持ち悪いものの、健康に悪いとかいうことはありません。

では何が問題かというと、皮膚の中で伸びてしまうということは・・・
そう、もう毛抜きでは抜くことができないわけです。そのくせ、皮膚の表面ギリギリを成長していきますから、その色は皮膚を透かす形で見えてしまいます。

これが一定以上の本数になると、表面には生えていなくてつるつるだけど、色的には明らかに青いという、異様な状態になってしまいます。

一度こうなってしまうと、取りうる解決策はそれこそ手術しかなくなってしまいます。

特に男性の場合、ひげの濃さを気にして毛抜きを考える方もいますが、長い目で見るならやめておいた方がいい。下手をすると、デフォルトで鼻下が青い人になってしまいます。

美容面に限れば病院やサロンの方がマシ、だが…

とはいえ、脱毛は今となっては、気にしない人の方が珍しいご時世です。いくらリスクがあるとはいえ、抜かないわけにもいかないんだよ!という方は多いでしょう。

その場合は、サロンなどでの脱毛などの方がまだ美容面でのリスクは少ないでしょう。もちろんお金はかかりますが、埋没毛などの問題を考えればその方がまだマシなはずです。

特に、病院であれば完全に毛根自体を破壊する手法もあり、こちらなら非常に効果も高いです。こちらは医療行為に当たるため、一般のサロンなどには許可されておらず、医療機関のみでの施術となります。

炎症・腫れ…病院やサロンには毛抜きとは違ったリスクがある

ただ、高額なのはもちろん、自分自身でやるのと比べても段違いに痛いのがデメリット。

また、マシとは言いましたがこれはあくまで美容面に限った話であって、安全性の評価は今だ確定していません。確かに今では珍しくもない施術ではあるものの、その割にはトラブルの事例が少なくないのが現実。サロンであろうが医療機関でも変わりません(もっとも、医療機関の方が万が一の際に本職の医者がいるという安心感はある分、まだマシかもしれませんが)。

報告されている代表的な症例としては、炎症や腫れなどの皮膚障害や熱傷など。そちらの治療の方に長期間を費やしたというケースも見られます。このような現状ゆえ、手法そのものに対して本当に安全なのかを疑問視する声もあります。

また、そもそもの問題として、美容分野では施術者本人の腕に左右される点はかなり大きいでしょう。

このように、違った意味でのリスクはあるので、積極的にお薦めするわけではありません。

脱毛はどうやろうがデメリットと背中合わせ

このように見てくると、脱毛というのは、やり方を問わず、そもそもある程度のリスクを伴う行為だと考えた方がよさそうです。脱毛を試みるなら、その現実を心の片隅に止めておいた方がいいでしょう。

それにしても、何故ここまでヒトは毛でなやむのでしょうか。
私もそうなのであまり大きいことは言えないのですが、なんとも罪作りな部位です。

もっとも、毛を気にするのは実は日本人特有のことらしいですが。言われてみれば外国の方などは、身だしなみこそ気を遣っていても、毛については日本人ほどデリケートではありません。

それを考えると、「もうやってられない!」という女性の声も多い中脱毛が流行るというのは、結構病的な現象ではあります。もちろん日本特有のカルチャーと言えなくはないですが、いいかげん何とか毛なんてものを気にしないで済むような文化に変わらないものでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました