最近、マネー絡みのアプリゲーム『天使のFX』をダウンロードしたのでご紹介します。
一言で言うと、「超高速かつ限界まで簡略化された形でFX取引を疑似体験するゲーム」。
内容から言って、FXのトレーニングに使えるんじゃないかと思ってらっしゃる方もいるでしょう。
先に結論から言うと、作品としてはかなり良くできています。
ただし、私個人の意見ですが、これでFX取引自体のトレーニングになるとは思えません。
有名声優も投入…FX会社が放つ萌えシミュレーション『天使のFX』
本作はFX会社として有名な外為どっとコムの関連会社、
外為どっとコム総合研究所がリリースしたもの。
二人の天使、ミカエルとウリエルの指示に従って、
FX取引を成功させていこう！という、シンプルな内容です。
この二人の天使ですが、絵柄は完全に萌え系。
声優も桑原由気さんと高野麻里佳さんと、
いずれもアニメでよく見かける
若手声優を配し、ガチの構えです
（ちなみにこのお二人、事務所の同期にあたります）。
リリース元企業やジャンルのイメージからは
完全にかけ離れていますが、
敢えてこうした作品に仕立てたところに
断固たる心意気が感じられます。
『天使のFX』のゲーム内容
ゲームの仕組みは、
取引のたびにまず2人の天使のどちらかが現れ、
この段階で買いで入るか売りで入るかが自動で確定されます。
また、エントリータイミングの判断もなし。
チャートが動き始めた時点で、
既にポジションを持っている状態ではじまります。
使用されているチャートは、
過去に実際に出現した本物ですが、
これが約1分間の制限時間の間に超高速で流れていきます。
以上の条件の中で、
タイミングを計って決済することで、
利益を積み上げていく、というのがゲームの内容です。
各回の取引によって資金の増減はもちろん、
経験値が手に入り、レベルが上がっていきます。
それによって2人の天使のコスチュームが購入できるようになるので、
コレクションとしての楽しみもあります。
この他、学習用コンテンツとして、
FXのハウツーなども用意されています。
動作そのものはオフラインでも独立して動くので、
ネット接続が弱い場合でも問題なくプレイできます。
なお、DL後、本体ストレージ上で占める容量は
90M弱ほど(筆者の本体の認識)で、
ある程度容量に余裕がある状態ならさほど気にするほどではありません。
『天使のFX』の攻略とゲームとしての評価
まず、ゲームとしての評価から。
とてもよくできています。
極限まで簡略化されたシンプルなシステムは熱中しやすいし、
お金というわかりやすいモノが目標だけに、
並みのゲームよりも気分が上がりやすいです。
難易度に関しては正直低い。
なにしろポイントがタイミングだけですし、
そのタイミングもかなり甘いため、
攻略法というほどのものは必要ありません。
FXが完全に未体験の方でもコツはすぐつかめますし
そこまで行けば順調に資金を増やせるでしょう。
そのため、歯ごたえがあるかと言われると苦しい。
ただ、このゲームについては
「面白いように資金が増える」
という、その点が快感につながっている部分がありますから、
一概に否定すべきではありません。
おそらく、気分よく遊べることを最優先したのだと思いますし、
ゲーム作品の方向性として、これはこれで正しい判断だと思います。
現実のFXで使えると思うな
ただ、以上の感想は、あくまでも本作を
単体のゲームとして見た場合のものです。
現実のFXとは全くの別物であることを認識しておかないと、
大やけどすることになりかねません。
まず、言うまでもなく最大の違いは、実際に資金を突っ込んでいないこと。
ただ、それは一般のデモトレードでも同じことです。
本作に関しては、さらにその先があります。
先にも述べたように、本作はFXを簡略化・高速化しているのですが、
現実のFXで起こりうるリスクや悩みのほぼ全てが削られているためです。
・買いか売りかの判断
・エントリータイミングの判断
・損切
・売買ルール決め
・厳格な資金管理
・結果が出るまでの待ち時間
これら全ての、FXにおいて難しいとされる要素の全てが取り除かれているため、実際の取引とはまったくの別物です。
特に、現実のチャートの流れの遅さには愕然とするはず。
そして、それにともなう、「結果が出るまでチャートを見続ける」時間がどんなに長く、苦痛に感じるものかにも。
おわりに
本作はゲーム中、現実のFXの広告も出してきます。
やるかどうかは自分の判断ですが、
最低限、この作品で気が大きくなったまま現実のFXに飛び込むような真似は絶対に避けるべきです。
ちなみに、本作は姉妹編として『天使のFXバーチャルトレード』も19年6月6日にリリースされています。
こちらはランキングなどによりプレゼントを貰えるといったシステムも採用しているほか、
リアルタイムレートを採用するなど本作とは毛色がかなり変わっています。
ただ、いずれにしてもバーチャルなのは変わらないので、その点だけはくれぐれも肝に銘じて楽しむように。そこを割り切って遊ぶ限りにおいては、十分以上に楽しませてくれるはずです。
