ワークマン最強の防寒アウター?イージス360°リフレクト透湿防水防寒ジャケット購入レビュー

先日、以前から着ていたコートがいい加減くたびれてきたこともあって、
アウターの買い替えをした。

時期が時期なので、どうせなら防寒性の高い方がいい。
そこで、最近街着でも絶好調なワークマンで、
よさげな一着を購入。それが今回ご紹介する
「イージス360°リフレクト透湿防水防寒ジャケット」。

せっかく買ったので、来年への備忘録もかねて
着心地や防寒性などに関して実感を記しておきます。

ワークマンの客層が様変わりしていた件

ワークマンは現在、従来の作業服メインの店舗「ワークマン」と
街着的なファッション要素の強いラインアップだけを抽出した
「ワークマンプラス」の2系統の店がある。
最近話題を集めているのは「ワークマンプラス」の方だけれど、
残念ながら我が家の近くには店がない。

とはいえ、作業服メインの店でも、街着系ブランドは
揃えているそうなので、支障はない。
「ワークマンプラス」は言ってみればセレクトショップ的な位置づけなんだろう。

ワークマンは以前から単純に機能性の高さが気に入っていて
たまに使ってはいたんだけれど、
久しぶりに訪問してみたら明らかに客が多い。

しかも、以前は一見して職人っぽい雰囲気の人が多かったのが、
今はすっかり様変わりして「アウトドア着さがしてます!」的な
カジュアルなお客の割合がえらく増えていた。
見た感じ、女の子の割合もそれなりに高い。

ただ、ニュースではショッピングモールに入った「ワークマンプラス」に
大行列ができているという話だったけれど、
こちらは作業服メイン店舗のせいか、立地が都心ではないせいか
混んでいるというほどではない。
レジ待ちはあるけれど、それでも近所のスーパーで買うよりは短時間。
興味はあるけど待つのが嫌、という人は、
敢えてノーマルな「ワークマン」に行ってみるといいかもしれない。

もっとも、そういう店でさえ、
置いてあるカタログが
今年は早々に捌けてしまっているなど、
勢いを感じさせるのは同様だ。

イージス360°リフレクト透湿防水防寒ジャケットのスペックと特徴

イージスブランドはワークマンのブランドの中でもバイカーを主なターゲットにした、
特に防水性の高さを打ち出したブランド。そんなブランドにあって、この「360°リフレクト透湿防水防寒ジャケット」はタグに堂々と「360°極寒最強!」を謳う。

買う時に一応「これって防寒性ってどうなんですかね」と店主に質問したところ、
「うちの中でもこれは防寒では最強だから。ネックセーターの上に羽織れば十分だよ」
とのこと。
これは期待がもてそうだ。

まず、カタログ上の商品スペックについて。

商品名:イージス360°リフレクト透湿防水防寒ジャケット
価格:5800円(税込)
耐水圧:10000mm
透湿度:8000g/㎡/24h
素材:
基本的に本体・背中・中わた・配色ともにポリエステル100%。
裏面に関してはポリウレタンによる透湿コーティングやTPUラミネート加工。
機能:
360度反射生地・反射プリント
取り外し可能フード
360度フェイスガード
袖口内側サムホール付きリブ
各所調節(脇/二の腕部分⇒ボタン調節、袖口⇒マジック調節、裾口⇒コード調節)
左右のポケットの他、左胸に止水ポケット、両胸内側にインナーポケットあり
※上記データは2020年1月現在、対象は今シーズンのもの。
※イージスブランドのアウターは非常に細分化されていて、
機能面・価格などに細かい違いがあり、機能についてもあるものとないものがある。
一見だと区別がつきずらいので充分確認して購入されたい。

 

参考までに防水圧・透湿度の数値について解説しておくと、
上記の数値は防水圧が通常時の大雨に耐えられるレベル(嵐や、登山などに備える場合は不可)、
透湿度が蒸れにくいレインウェアといったレベル。

ガチのレインウェアや専門ブランド品に比べたら見劣りする数値けれど、
なにせ価格がまったく違う。
それに、見劣りするとは言っても、普段使いのアウターとして考えれば完全にオーバースペックだ。
それがこのお値段で手に入るなら申し分ないだろう。

ただし、イージスブランドの本来のターゲットであるバイカーが雨風の中使うとしたら、
正直力不足。
実際ワークマンのラインアップでも、耐水圧などに関してはもっと上のものがある。

その点から言えば、
このジャケットはイージスブランドとしてはバイカーに特化したものではなく、
どちらかというと総合力を重視した一品という位置づけなのかもしれない。
この点、最近の「カジュアルに使えるワークマン」を象徴する品と言えるだろう。

 

イージス360°リフレクト透湿防水防寒ジャケットを実際着てみて

防寒性は前評判どおりか?

実際に着てみると、確かにうたい文句通り。

ぱっと見の印象に反してかなり着心地は軽いし、透湿性の高さもあって着ていても気持ちがいい。
それでいて防寒性はこれまで着ていた普通のコートに比べても明らかに高い。

わたしはかなりの寒がりなのだけれど、
それでも重ね着していた枚数が一枚丸々減った。

特に、襟はかなり高めな上に裏がフリースになっていて、肌触りもいい。

 

もっとも、店主が言っていたような、ハイネックセーターだけで十分、とはならなかった。
多分あの言葉は、外仕事に慣れていて寒さに耐性のある人向けのアドバイスだったんだろうと思う。

とはいえ、個人差はあるにせよ、冬向けの防寒アウターとして考えたら相当の温かさだと言っていい。
そこそこの値段で、とにかく寒さをしのげることを第一目的にして探しているなら、
ここまで優れたアイテムはなかなかないだろう。

使い勝手については機能性アウター特有の不便な点も

一方、使い勝手に関しては、日常で使うという前提でいうなら
細かい部分ですこし不便に感じるところもある。

 

まず、外側のポケットが全てジッパーで開け閉めするタイプなこと。
ジッパーの作りはしっかりしているけれど、反面、動きが重いので、
いちいち開け閉めするのはかなり面倒くささを感じる。
それに、ポケットに手を突っ込んで歩くとき、
ジッパーの硬い感触がどうしても気になってしまう。

 

もうひとつ、前開き部分はジッパーでの開け閉めに加えて、
マジックテープで止められるようになっている。

これ、確かに防風性を高めるという意味では素晴らしいのだけど、
その一方、くっつきがかなり強く、
内側に着る服の素材によっては着るときにくっついてしまって
面倒くさい。

一番気を付けるのが職場の事務所で共用のハンガーにかける時。
かならずマジックテープを止めた状態にしておかないと、
他の人のアウターにくっついてしまうからだ。

ただ、これらはいずれもそれほど大きな問題ではないし、
最初からそういうものだと思っておけばそこまでは気にならない。
第一、この手の問題はこのジャケットに限ったことではなく、機能性重視のアウターでは共通する話だからだ。

丈と見た目について

丈は「ジャケット」なだけに短め。
わたしが購入したのは実身長より10cm以上高めの人用のサイズだが、ギリギリ股下に届くか届かないかくらい。
したがって、いわゆるコートとは外見的にも着た感覚的にもかなり異なることは付け加えておく。

 

外見に関しては、いくらカジュアルよりとはいえ、
やっぱりもとがバイカー向けブランドだけあって無骨。
色のラインアップは多いけれど、いずれの色にしてもごつごつしいイメージだ。

この無骨さをどうとるかで感じ方はかなり変わると思う。

最近はワークマン女子なんて言葉も出てきているけれど、
このジャケットに関しては、可愛く着こなすにはかなり工夫がいるだろう。
(なお、参考までに、女性の場合、ワークマンは自分の体格よりも大き目サイズを買うのがセオリーと言われているけれど、それはこのジャケットにも当てはまる)。

ただ、個人的には実用着と割り切っているし、
それを抜きにしても街着でも違和感があるレベルではない。
さすがにオシャレな雰囲気を出すのはかなり難易度が高いと思うけど、
そこさえ割り切れば幅広いシーンで使えるはずだ。

まとめ

上記のように多少気になる点はあるものの、総合的に考えたら満足度はとても高い。

全体的なつくりもさすがにしっかりしているし、
機能性だけでも十分すぎるほどおつりがくる良品と言えます。おすすめです。

それにしても、あのワークマンがまさかこんな展開になるとは。
長年店を愛用してきた身としては「それにしてもこんなの作るようになったんだな…」ととても感慨深かったです。
ここまで来た以上、作業服専門店という出自を活かして、
アパレル業界に独特の提案をしていってほしいと思います。

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