今年は雪の被害が多発しましたが、
多かったのがカーポートの倒壊です。
特に普段雪があまり積もらないエリアでは、
あまり考慮しないですしね…
そこで、この記事では「積雪倒壊を防ぐ」という観点から、
カーポート選びを考えてみました。
カーポートの強度の前提
カーポートの販売サイトにいくつか行ったことがある方は
ご存知かと思いますが、
カーポートは一般地域、積雪地域、豪雪地域と言った風に、
対応地域が分けられていることが多いです。
雪が多い地域用とされているものほど、
ごつい見た目と仕様になっていく傾向があります。
まず一般的な前提として、
「両側支柱よりも片側支柱の方が基本的に弱い」
ということは言えるでしょう。
ただ、片側支柱のものは、狭い敷地でも作りやすいという
メリットがあります。
ごついカーポートは、敷地をガッチリ占領してしまうため、
狭い敷地に無理に立てて窓の前までせり出すと、
相当の圧迫感があります。
どうしても片側支柱のものしか建てられない場合は、
サポートの柱などでの補強も考えましょう。
あと、積雪の多い地域では、
鉄骨などのしっかりした素材の方が
耐久力が高いとされているようです。
ご参考までに。
カタログの積雪耐久度には注意!
カタログを見ると、積雪への耐久度は
大体積雪の量で書かれています。
つまり、積雪量●●cmまで、といった形ですが、
これには注意が必要です。
というのは、カタログの数値は
あくまでも理論上のものだからです。
実際は、積雪の状態によって、
一概に言えるものではありません。
サラサラの雪と、水分がおおいベタ雪では、
重量は明確に変わってきます。
第一、均等に屋根に降り積もるとは限りませんから、
特定箇所に重量が集中的にかかることもあるわけです。
許容範囲内のはずなのに倒壊した実例は多いです。
もちろん参考にはなりますが、
ある程度の目安と考えた方がいいでしょう。
自然に雪が落ちるカーポートを選ぶのも手
理想は限界まで積もってしまう前に、
適当な所で雪下ろししてしまうことですが、
仕事などをしているとそれも難しいでしょう。
あまり雪下ろしができないのなら、
雪が落ちやすい形のものを選ぶのも手です。
これは雪国でよくみられる形式で、
傾斜が大きめにとってあるものです。
降り方によっては
このタイプでも雪が落ちない場合もありますが、
下の方で詰まっている部分だけ削ってやれば、
一気に落ちていきますので、手間はだいぶ減るでしょう。
ただ、このやり方を行った場合、雪が一気に落ちるだけに、
下手なやり方をすると安全面で不安はあります。
また、落ちた雪の処理に困る場合もあるようです。
地域の実情を踏まえてよく相談を
もちろん、カーポートは雪だけを基準に
選ぶわけにもいきません。
強風への対応など、見るべきポイントはたくさんあります。
また、どれを選ぶにしてもメリットとデメリットがありますし、
たとえどんなに理想的なものを選んだとしても、
自然相手ですから絶対はありません。
かといって、カーポートは決して安い買い物ではありませんから、
「少しでもリスクを減らす」ことは重要です。
地域的な話には絶対の正解はありませんから、
購入店にはお住まいの地域の実情や対策を、
充分納得できるまで相談しましょう。
また、もし近所のお付き合いが少しでもあるお宅で、
既にカーポートを立てている家があるのなら、
思い切って話を聞いてみてもいいかもしれません。
生の情報に勝るものはありませんから。
少しでも壊れづらいものを選べるよう、
最善を尽くしてくださいね。